商品とは「モノ」ではなく「価値の定義」である
マーケティングにおける最初の意思決定は、
**「なにを売るのか」**です。
しかし多くの場合、この問いは
「どんな商品・サービスを用意するか」
という意味で捉えられています。
意思決定4Qマーケティング理論では、
この問いを次のように定義します。
なにを=商品そのものであると同時に、
その商品が持つ本質的な価値を明確にすること
つまり、
「なにを売るか」とは
価値をどう定義するかという意思決定です。
人は商品を買っているのではない
お客様は、
商品そのものを買っているわけではありません。
- 整体を買っているのではなく、痛みのない生活
- コンサルを買っているのではなく、前に進める安心感
- 教材を買っているのではなく、できるようになった自分
人が支払っているのは、
商品を通じて得られる変化や結果です。
そのため、
商品内容だけを説明しても、
価値は伝わりません。
商品説明が伝わらない本当の理由
「商品の良さが伝わらない」
「説明しても反応が薄い」
こうした悩みの原因は、
表現力や文章力ではないことがほとんどです。
多くの場合、
商品価値そのものが、
自分の中で整理されていない
という状態にあります。
- 何が強みなのか
- どんな変化を提供しているのか
- 誰の、どんな問題を解決しているのか
これが言語化されていなければ、
どんな媒体を使っても伝わりません。
商品価値は「見つける」だけでなく「つくる」もの
価値は、
最初から商品に備わっているとは限りません。
意思決定4Qマーケティング理論では、
必要に応じて
商品価値を再定義・再設計することを前提とします。
たとえば、
- 同じ施術内容でも
「短時間で終わる」という価値を前面に出す - 同じサポートでも
「判断に迷わなくなる」という価値を強調する
商品を変えなくても、
価値の定義を変えるだけで
まったく別の商品として認識されることがあります。
機能ではなく「変化」を定義する
商品価値を定義するときに、
最も重要なのは
機能と変化を混同しないことです。
- 機能:何をするか
- 変化:その結果、どうなるか
多くの説明は
機能で止まっています。
しかし、意思決定4Qマーケティング理論では、
必ず次の問いを通します。
この商品によって、
お客様はどんな状態から、どんな状態へ変わるのか
この「変化」を言語化できたとき、
商品は初めて
マーケティング可能な存在になります。
Q1を曖昧にすると起きる問題
「なにを」が曖昧なまま進むと、
次のような問題が起きます。
- ターゲットが定まらない
- 価格に自信が持てない
- 集客施策がブレる
- 比較されやすくなる
つまり、
Q1が曖昧なままでは、
Q2・Q3・Q4がすべて不安定になる
ということです。
そのため、
意思決定4Qマーケティング理論では
Q1を最初に、かつ最重要として扱います。
「なにを」を明確にするための3つの問い
ここで、
実務で使える問いを提示します。
問い1
この商品は、どんな不安・不満・不便を解消するのか
問い2
この商品によって、お客様はどんな状態になれるのか
問い3
商品内容を変えずに、価値の言葉だけ変えるとしたら、どう説明するか
この3つに答えることで、
商品価値の輪郭がはっきりしてきます。
「なにを」は事業全体を規定する意思決定
「なにを売るか」を決めることは、
単なる商品設計ではありません。
- 誰に売るか
- どこで売るか
- いくらで売るか
すべての判断の起点になります。
だからこそ、
意思決定4Qマーケティング理論では
「なにを」を
事業の出発点となる意思決定と位置づけています。
次に考えるべきこと
「なにを」が定義できたら、
次に必要なのは
その価値を、誰に届けるのかを決めることです。
次のページでは、
Q2「だれに」について解説します。
- なぜ「誰でも」は失敗するのか
- ターゲットをどう定義すべきか
- 市場規模と感情の両立
を整理していきます。
次に読む
- だれに売るか|意思決定4Qマーケティング理論(Q2)