「だれに」を決めなければ、誰にも届かない
マーケティングにおいて
「だれに売るか」は極めて重要な意思決定です。
にもかかわらず、多くの事業では
この問いが曖昧なまま進められています。
- 誰でも対象にしたい
- できるだけ間口を広げたい
- 機会損失が怖い
その結果、起きるのは次のような状態です。
- メッセージが弱くなる
- 比較されやすくなる
- 価格に納得されにくくなる
意思決定4Qマーケティング理論では、
「だれに」を決めることは、
売上を制限する行為ではなく、
売上を成立させる行為と捉えます。
「誰でも」は、実務上の答えにならない
「この商品は誰に向けたものですか?」
そう聞かれて、
「誰でも大丈夫です」
と答えた瞬間、
マーケティングは止まります。
なぜなら、
人は「自分のための商品」だと感じたときにしか動かない
からです。
誰でも対象にした商品は、
誰にとっても「自分ごと」になりません。
属性ではなく「状況」と「感情」で捉える
ターゲット設定というと、
- 年齢
- 性別
- 職業
- 年収
といった属性情報から考えがちです。
もちろん無意味ではありませんが、
意思決定4Qマーケティング理論では
それだけでは不十分と考えます。
重要なのは、
その人が、どんな状況にいて、
どんな感情を抱えているのか
です。
- 何に困っているのか
- 何に不安を感じているのか
- どんな状態から抜け出したいのか
ここまで具体化して、
初めて「だれに」が実務で使える定義になります。
ニーズよりも「ウォンツ」を見る
人は、
「必要だから」ではなく
「欲しいから」行動します。
たとえば、
- ニーズ:売上を伸ばしたい
- ウォンツ:このまま続けて大丈夫なのかという不安を消したい
- ニーズ:痩せた方がいい
- ウォンツ:昔の服をもう一度着たい
意思決定4Qマーケティング理論では、
表面的なニーズではなく、
行動を生むウォンツに注目します。
「だれに」を定義するとは、
どんなウォンツを抱えた人かを定義することです。
市場規模を無視すると事業は続かない
「だれに」を考えるとき、
感情面と同時に
現実的な視点も欠かせません。
それは、
そのターゲットは、
事業として成立する規模か
という問いです。
- 数が極端に少ない
- 支払い能力が低い
- 法的・社会的制約が強い
こうした場合、
どれだけ共感できる相手でも
継続的な事業にはなりません。
意思決定4Qマーケティング理論では、
- 共感できる相手か
- 事業として成立するか
この両方を満たすターゲットを
「だれに」として設定します。
「だれに」は経営判断である
ターゲット設定は、
マーケティングテクニックではありません。
- 誰と仕事をするか
- 誰の悩みに向き合うか
- 誰から感謝されたいか
を決める、
経営そのものの意思決定です。
「だれに」を決めることで、
- 商品の形
- 価格
- 集客方法
- 事業の雰囲気
すべてが自然に定まっていきます。
「だれに」を明確にするための3つの問い
ここで、
実務で使える問いを提示します。
問い1
この商品を最も必要としているのは、どんな状況の人か
問い2
その人は、今どんな不安や迷いを抱えているか
問い3
その人は、どんな未来を手に入れたいと願っているか
この3つに答えることで、
「だれに」は
単なる属性ではなく
具体的な人物像になります。
Q2が曖昧だと起きる問題
「だれに」が曖昧なまま進むと、
- 集客が安定しない
- 価格に納得されない
- 比較されやすくなる
- リピートが生まれにくい
といった問題が起きます。
これは、
商品や施策の問題ではなく、
意思決定の問題です。
次に考えるべきこと
「だれに」が定義できたら、
次に必要なのは
その人に、どこで出会うのかを設計することです。
次のページでは、
Q3「どこで」について解説します。
- なぜ集客が不安定になるのか
- 接点はどのように設計すべきか
- チャネル選択の考え方
を整理していきます。
次に読む
- どこで売るか|意思決定4Qマーケティング理論(Q3)